原爆殉難者追悼慰霊平和祈願祭

祭場 諏訪神社儀式殿
浦安の舞奉奏
祭主 諏訪神社池田宮司の玉串奉奠 

7月27日(月曜) 雨 午前10時 第8回長崎原爆殉難者追悼慰霊平和祈願祭を行いました。本来であれば長崎平和記念像前で行いますが、雨天につき諏訪神社儀式殿において、原爆殉難者の御霊を慰め世界の恒久平和を祈願しました。今年の慰霊祭は、コロナの影響でご来賓のご参列はお控えいただき、諏訪神社役員の参列のもと行われました。

まず、この慰霊祭を諏訪神社主催で行うようになった経緯を説明します。昭和47年(1972)長崎県の付属団体、長崎県明るい社会づくり推進協議会の宗教部会が発足し、神仏基諸宗教が加盟し会員数は40名を数えました。昭和48年(1973)8月8日この宗教部会が主催し、第1回原爆殉難者慰霊祭が原爆落下中心碑前で行われ、翌日の8月9日、長崎市主催の式典に先立ち、長崎原爆殉難者慰霊奉賛会の主催により神道・仏教の輪番で慰霊祭が行われたのが始まりです。昭和49年(1974)11月、明社協の宗教部会は独立し長崎県宗教者懇話会が発足し、この神道・仏教輪番での慰霊祭は、平成6年(1994)まで行われましたが、戦後50年を迎え諸般の事情により取り止めとなり、各社寺教会において執り行うよう改められました。諏訪神社では、それ以降慰霊祭を行うことはなく、平成25年(2013)神道式の慰霊祭を再興する声が上がり、神社庁長崎市支部・諏訪神社・護国神社が共催して第1回長崎原爆殉難者追悼慰霊平和祈願祭として再興しました。令和元年(2019)第7回目の慰霊祭からは諸般の事情により諏訪神社の主催により行われています。いずれにせよ、神道式での慰霊祭が平成6年以降、19年間途絶え再興できたことは、とても意義深く今後も永劫に継承して行くことが私たち諏訪神社神職の使命であると考えます。「意に添わず 罷り給いし御霊たち 今日の慰めに 安く鎮まれ」

次回は、8月15日諏訪の杜祖霊殿合同慰霊祭をお届けします。神主М

海の日祭・船員物故者慰霊祭

お祓いを受ける関係者の皆さま
物故者に対し玉串奉奠

7月17日(金曜) 晴れ 午前9時 長崎市海の日協賛会・長崎以西底曳網漁業協会のご依頼で、海の日祭並びに船員物故者慰霊祭を行いました。諏訪神社の神々特に相殿神の住吉大神に海上安全と大漁満足を祈願し、祭場を代えて長崎の漁業関連会社在籍で船舶事故等にて逝去された物故者の慰霊祭も行いました。

この祭りは、海の日が制定されたことに由来します。海の日は、明治9年(1876)明治天皇には、初めて乗船され、50日間かけて東北地方を御巡幸遊ばされました。7月20日は青森から函館を経て横浜港に到着されたことを記念して定められ、海の恩恵に感謝するとともに、海洋国家日本の繁栄を願う日とされました。その後、平成7年(1995)国民の休日増を目的に7月の第3月曜日(ハッピーマンデー)を祝日とし、更に令和2年(2020)には、東京オリンピック・パラリンピックの特措法により、オリンピックの開会式の前日、7月23日を海の日の祝日にすることが定められました。敬老の日や体育の日にしても、由緒があるのに休日増とかの事由で祝日を変更するのは如何なものか?今では8月に山の日まで登場し、次なる祝日は川の日?滝の日?

次回は、7月27日 長崎原爆殉難者追悼慰霊平和祈願祭をお届けします。神主М

井神祭 (いじんさい)

高麗犬の井戸
井戸及び手水舎に飾る水神旗
井神祭に供えられた神饌

7月5日(日曜) 曇りのち雨 午前9時 井神祭を高麗犬の井戸(こまいぬのいど)通称、銭洗い井戸の前で行いました。この井戸は、古くから狛犬の口から湧き出る水でお金を洗うと倍になるといわれ、更にこの水を飲むと安産にご利益ありと伝えられます。このお祭りは、生活に欠かせない水をつかさどる神々に感謝するとともに、水の災害等がないように祈願しました。諏訪神社には、この井戸のほかに六ケ所井戸があり、昔は諏訪の七井と呼ばれ名水が湧き出ると評判でした。

さて、お祭りにつきものといえば神さまにお供えする「神饌」(しんせん)です。俗な言い方をすると、宮司さんの祝詞奏上よりもこの神饌がお祭りの中では大切といえます。神饌は多くのものがお供えされますが、並べる順序も決まっていて、先ずお米・次に日本酒・鮮魚(当社では夏場のみ、するめいか)・野菜・果物・塩・水と並べます。お祭りの大小によって神饌は代わり、くんちの例大祭時には、前述のほかに餅・川魚・海菜などが加えられます。神さまは神饌を召し上がることが大好きで、特に地元でとれた物を好まれます。皆さんが神社にお参りしたとき、賽銭(初穂料)を入れられますが、この風習は貨幣制度できた室町時代からで、それ以前はお米やお酒といった神饌を神さまにお上げして祈願していました。

次回は、7月17日 海の日祭をお届けします。神主М